香港旅行のためにガイドブックやネットで情報を集めていると、「茶餐廳(チャチャンテン)」という言葉をよく見かけます。
でも、いざ現地に行ってみたりGoogleマップで探してみたりすると、見かけるのは「〇〇冰室(ピンサッ)」や「〇〇Cafe」ばかり。
「あれ?茶餐廳ってどこにあるの?結局、何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか?
実はこの2つ、もともとは「お店のライセンス(法律上の制限)」が全く違っていたんです!

■香港冰室:レトロな「軽食・喫茶店」
• 火が使えなかった!:かつては簡易的なライセンスしか持っていなかったため、ガスコンロなどの強い火を使った調理が禁止されていました。
• メニューの特徴:そのため、火を使わない(またはオーブンだけで作れる)サンドイッチ、トースト、パイナップルパン、冷たいドリンクなどの「軽食」がメインでした。
■ 茶餐廳:何でも揃う「大衆食堂・レストラン」
• 本格的な調理ができる!:こちらは一般的なレストランライセンスを持っているため、火気の制限がありません。
• メニューの特徴:冰室のカフェメニューに加え、炒飯、麺類、ステーキ、炒め物など、ガッツリとした「温かい本格料理」まで何でも揃う万能なお店です。
■日本で例えるなら「喫茶店」と「ファミレス(食堂)」
この2つの違い、日本で例えるなら「昔ながらの喫茶店(純喫茶)」と、何でも食べられる「ファミリーレストランや大衆食堂」をイメージすると分かりやすいではないでしょうか。
• 「冰室」は、日本の『純喫茶』
昔の純喫茶がコーヒーやサンドイッチなどの軽食メインだったように、冰室もトーストや冷たいドリンクを楽しむ「ひと休みする場所」でした。
• 「茶餐廳」は、日本の『ファミレス・食堂』
ハンバーグからラーメンまで何でも揃うファミレスのように、朝食からガッツリした夕食まで、1日中お腹を満たせる万能な場所です。
■今日の香港では?
現代では、多くの「冰室」もレストランライセンスを新しく取得しているため、メニューの内容は「茶餐廳」とほぼ同じになっています。
今は「あえてレトロな香港カルチャーの雰囲気を残した、おしゃれな茶餐廳」として、名前に「冰室」と残しているお店がほとんど。
日本でもあえて昭和の雰囲気を出すために、新しいCafeが「喫茶」と名前をつけているお店がありますよね。
私が茶餐廳と思って何気なく入ったお店も、「◯◯Cafe」や「◯◯冰室」と表記してあることが多く、茶餐廳とあえて表記してあるお店の方が少ないかもしれません。
■海外に多い「茶餐廳」表記

この写真は店名に「茶餐廳」と書いてありますが、なんと台北の香港料理店「波記茶餐廳」お店です!
日本の香港料理店でも「茶餐廳」という店名をよく見る気がします。海外では「冰室」より「茶餐廳」がメジャー。香港ファンが実際に香港に行って戸惑うのはこのためかもしれません!
Googleなどで「茶餐廳」を検索すると、日本や香港以外の海外で目にすることが多いことに気づきました!
■よく行くお店もこのパターン
私が香港に行った時に、「俳優の古天樂の名前字がと逆だな…」と思いながらよく入る尖沙咀(チムサッチョイ)の「楽天cafe」(地図リンク)も、まさにその典型例です。

看板は「LOK TIN CAFE 樂天」正式名称は「樂天冰室」ですが、メニューを開くと菠蘿油や西多士だけでなく、牛タンカレー、ローストグースなどのガッツリしたメニューまで揃っています。

「名前はレトロな喫茶店だけど、中身は何でも美味しい万能な食堂」という、今の香港のリアルを体感できるおすすめのお店の一つです。(ちなみにこの工事の後でできたのは、飲茶で有名な「蓮香樓」でした!)
両者の名前の疑問が解けたので、これからはお店の看板を見る目がちょっと変わりそうです。
みなさんも香港に行かれたら、看板やメニューチェックを旅の楽しみの1つにしてみてくださいね!



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